久しぶりの対面セッションで感じたこと
昨日は、久しぶりに対面でのカウンセリングでした。
今回のクライアントさんは、カウンセリングを受けるのは7年ぶりだったそう。
Zoomでは何度も話しているけど、直接お会いするのは初めてでしたし、
7年ぶりにカウンセリングを受けようと思ってくれたのだから、しっかり効果を感じてもらいたい…とプレッシャーもあり、
いつもより少し緊張しながらのセッションでした。
過去の怖い気持ちが 悩みを深くする
最近、改めて感じるのが、
「怖さ」で悩んでいる人が多いということです。
たとえば、こんな感じのお悩みです↓
- 人と話すとき、体がこわばってしまう
- 嫌だと思っても「NO」と言えない
- 身体がフリーズしたようになってしまう
- 血の気が引くような、ゾワっとする恐怖感に襲われる
- 緊張して言葉が出てこない、どもってしまう
- もしこうなったらどうしよう…と、不安なことばかり考えてしまう
これ、当てはまるって人、、、意外に多いと思います。

なぜこんなことが起きるのか〜トラウマ体験のこと
これらの症状の背景には、過去のトラウマ体験が関係していることが多いです。
過去にね、
ものすごく怖い体験をしていて、当時の怖さがまだ残っている ってことです。
怖い体験というのは、たとえば
・怒ったお父さんがすごく怖かった
・両親のケンカを間近で見ていて怖かった
・怖い人や暴力的なシーンを見た
・思春期のいじめや仲間はずれ
当時の自分にとって、ショックや衝撃を受けるような怖い体験のことです。
その時の怖い気持ちがまだ残っているから、今も似たような場面で怖くなってしまう という方がね、本当に多いんです。
中には「もう過去のことだし、大したことじゃなかった」と思おうとしたり、
思い出したくないから見て見ぬフリをしてる人もいるかもしれません。
でもね、体は正直です。
しっかりとその体験を覚えていて、「また同じことが起きたら危険だ!」と、警報を鳴らし続けるんです。
たとえば、頭が真っ白になったり、心臓バクバクしたり、手がふるえる、身体がこわばる、呼吸が浅くなる、、、
これらはすべて「怖い気持ちから来るもの」です。
(正確には、危険に備えた症状です)
怖さが残っているが故に、必要以上に敏感になってしまう、、、という状態なんです。

危険に備えるために、つねに気が張ったり、体にチカラが入るんですね
トラウマ体験での恐怖心
この「フリーズしてしまうほどの恐怖心」は、一人で感じたり解消したりするのは、本当にむずかしいです。
カウンセリングを売り込みたいから言ってるわけではなくて、ですね。
そもそも、感情の中でも「怖い気持ち」って感じるのが一番むずかしいです。
さらにトラウマ体験での怖さって、ご本人にとって強烈な体験なので、一人では感じられないんです。
たとえば、
「あの時の怖さを感じるのは嫌」とか「怖いを感じるのが怖い、、、」と、怖さに向きあうことを避けてしまったり、
いざ勇気を出して怖さを感じようとしても、
「頭が真っ白になる」「感じようとすると怖さが消えてしまう」「別のことを考えてしまう」と、
無意識に、感じることを避けてしまう、、、
など、一人で感じることがむずかしいのです。

怖いを感じるのが怖い、怖さを感じたらおかしくなりそう…と感じる方もいます
そして、怖い気持ちが残ったままなので、何年経っても同じ症状がくり返し現れてしまうんですね。
ふとした拍子にフラッシュバックしたり、身体が硬直して動けなくなってしまったり。
これらは トラウマ体験での恐怖心が残っているから起こります。
その怖さがゆるまると、身体のこばりやビクビクした感覚、不安な気持ちは消えていきます。
人からどう思われるかを気にして、緊張していた毎日が、もっとラクに、目の前のことに集中して取り組めるようになるんですね。
怖さがゆるまり、安心して、自然体で過ごせる心地よさをね、一人でも多くの人に感じてほしいなと、心から思います。

セッション中に起きた素敵な瞬間
昨日のセッションでは、クライアントさんのペースに合わせながら、少しずつ、「トラウマ体験の怖さ」を一緒に解放していきました。
そして、、、
クライアントさんが「はぁーーーっ」と、とても大きく息を吐きました。
その瞬間、肩がストンと下がって、こわばっていた体全体がゆるんでいくのが、分かりました。
「なんかスッキリした…。軽くなった感じ。」
そうおっしゃった時のクライアントさんの表情が、本当にホッとしていて。
自然体で、なんともいえず美しく、、、心の中で私、じんわり感動してました。

この仕事をしていて、本当に良かった
セッションが終わって、クライアントさんから
「7年ぶりだったけど、またこれから、長い目で見て、一つ一つ解決していきたい」
そんな前向きな言葉が聞けました。
そう思ってもらえて、ホッとしたし、嬉しかったです。
長い間、一人でこの重たい感覚を抱え続けていたお気持ちを察したり、
「また向き合ってみよう」と勇気を出されたこと(遠方に住んでいて、移動だけでも大変だったはず)
一回のセッションで、「トラウマ体験の怖さ」が出せたこと、
「これからも解決していきたい」と思ってくれたこと。
すべてが良かった…と思えたし、
抱えていた苦しさを解き放つ様子は、心が揺さぶられる、感動的なセッションでした。
人が変化していく様子は、本当に美しく、目の前のクライアントさんが尊く、素晴らしい存在だとしみじみ感じます。
この仕事をしていて本当に良かったと思える瞬間です。
7年ぶりに受けてくださって、ありがとうございました。今回ブログの掲載許可もいただき、重ねてありがとうございました!

あなたにお伝えしたいこと
そして改めて思ったのは、
過去のトラウマ体験で苦しんでいる人って、たくさんいらっしゃるだろう、ということです。
でも、多くの方が「これくらい我慢しなきゃ」「私は大丈夫、まだ耐えられる」と、一人で抱えこんでいます。
トラウマ体験での怖さは、ノートや自分一人で解消できるものでは ありません。
(今後、一人で出来ることが見つかったら、お伝えしますね)
近々、トラウマに関する記事も書いていきますね。
身体が固まってしまう、怖くてこわばってしまう、頭が真っ白になってしまう、、のは、
あなたの身体が「助けて」と言っているサインです。
それを「みんなも我慢しているし」「まだ頑張れる」と、助けてほしいサインを見逃さないでください。
あなたが感じているツラさは、紛れもない現実です。
弱いから、我慢が足りないから、ではありません。
そして、そのツラさから「自分を解放してあげること」 これをね、ぜひやってあげて欲しいです。
小さな一歩でいいです。
「ちょっと話を聞いてもらおうかな」
「トラウマかどうかを判断してもらおう」
その気持ちが芽生えたことが最初の一歩になります。
不安や怖さを解決したい時は、トラウマを解消ができるカウンセラーを頼ってください。
昨日のクライアントさんのように、「はーーーっ」と大きく息を吐いて、「あー、体が軽くなった!」と感じられる日が、きっとあなたにも来ます。
ビリーフチェンジ初級講座では、お悩み診断をしています。「これってトラウマが原因なの?」など、どんどん質問してください。
あなたとお会いできるのを楽しみにしています。