怒りを我慢していると、体に反応が出ることがあります。この記事では、カウンセリングの現場で見てきた「抑え込んだ怒りが体に出るパターン」を、3つのタイプに分けてお伝えします。
この記事でわかること
・怒りを我慢すると、体に出ることがある
・現れ方は大きく3タイプ(①外へ吐き出そうとする/②抑え込もうとする/③自分に向かう)
・体の症状は、まず医療機関へ
書いている人:心理セラピスト歴15年の斉木智美です。
溜め込んだ怒りは、どこへ行く?
嫌なことをされたとき、カーッと頭に血がのぼる。腹が立つ。
あの熱のような感覚は、「怒りのエネルギー」です。
では、出さなかった怒りは、どこへ行くのでしょうか?
実は、そのエネルギーは消えるわけではなく、私たちの中に溜め込まれていきます。そして、形を変えて、心や体に現れることがあるんです。
この記事では、怒りを我慢してきた人の体に、どんな反応が現れやすいのかをお伝えしていきます。
まず、体の症状は医師へ
最初に、大切なことをお伝えしますね。
体の症状には、心とは別の原因が隠れていることがあります。特に頭痛などは、大きな病気のサインであることもあります。気になる症状があるときは、まず医療機関で診てもらってください。
そこで特に異常がなく、「経過観察ですね」「ストレスかもしれませんね」と言われたとき。そんなときに、「もしかして、怒りを我慢していないかな」と、可能性の一つとして思い出してみてください。
動画でも解説しています(11分38秒)
「怒りを我慢するとどうなるの?」
怒りの大切さも、ため込むデメリットも、教えてもらう機会はほとんどありません。だからこそ、感情を出す大切さだけでなく、出さないことで起こる影響も、知っておいてほしい。
そんな思いで、この動画を撮りました。あなたらしさを見つけて、自分を大切にするきっかけになればうれしいです。
倍速でも聞けます。動画右下のネジマークから速度が選べます。
我慢した怒りは、体にどう出る?
怒りを我慢したとき、体への現れ方は人それぞれです。こうした体の反応は、心理の分野では「身体症状」と呼ばれることがあります。
カウンセリングでよく出てくる現れ方は、大きく3つのタイプに分かれます。
① 外へ吐き出そうとする動き
職場の人間関係の話になると咳が止まらなくなる。腹が立つ場面を思い出すと、吐き気がする。カウンセリングでは、そういう方によくお会いします。
私も、怒りを出そうとすると、吐き気が止まらなくなったことがありました。
咳や吐き気って、もともと体の中の異物を排出するための生理現象ですよね。なので、溜め込んだ怒りを体が「異物」のように感じて、外へ出そうとしている。だからそういったことが起こるのではと捉えています。あくまで、私の見立てです。
② 抑え込もうとする動き
「怒りを出してはいけない」と、無意識に体を固め、呼吸を止める。そんな方もたくさんいらっしゃいます。
肩が上がり、首が詰まり、呼吸が浅くなる。すると当然、首や肩の筋肉は硬くなり、腰も引っ張られます。
「喉に何かが詰まっている感じがします」とおっしゃる方もいます。そして、怒りを外に出したあとに、「詰まりがなくなって、すっきりしました」と話してくださる方も多いんです。
①は、体が出そうとする動き。②は、頭で「出しちゃダメ」と抑える動き。同じ怒りが、反対方向の力で動いているんですね。
③怒りが自分に向かう
③のタイプは、「反転」という仕組みで説明できます。
怒りを我慢すると、カーッとなった熱を、外に出せません。すると、そのエネルギーは内側へ向かいます。つまり、怒りが自分に向かうんです。
本来は相手に向けるはずだった「嫌です」「やめてください」「なんで?」という気持ちが、そのまま自分に向く。心の中では、自分を責めたり、否定したりすることになります。
体でも、同じことが起こることがあります。痒くて引っかく、つねる、叩く、毛を抜く。まるで、自分で自分を攻撃しているような動きです。
さらに、頭の中では、怒っている自分と、怒られている自分が同時にいます。その状態が続くと、だるさ、倦怠感、気が重い、朝起きられない、といった形で現れることもあります。
こうした行動がつらいときは、一人で抱えず、専門機関に相談することも考えてみてくださいね。
怒りを我慢している自覚がないときは?
「私は我慢なんてしていない」という方も、実は少なくありません。
怒りを我慢することが当たり前になっていると、「怒っている」という自覚そのものが薄くなるからです。その分、自分では気づかないうちに、体のほうが先に反応していることがあります。
・理由がはっきりしないだるさが続く
・かゆみが止まらない
・ふとした場面で、喉が詰まる感じがする
こうした心当たりがあれば、「もしかして、怒りを我慢していないかな」と、可能性の一つとして振り返ってみてください。
怒りを出せるようになった方の変化
怒りを外に出せるようになると、こんな変化を感じる方がいます。
- 声が出やすくなった、通るようになった
- お腹から声が出て、エネルギーが上がった感じがする
- 体の重さやだるさが軽くなり、朝のすっきり感が変わった
- やりたいと思ったことに、体がついてくる感じがする
声の変化は、比較的早く実感する方が多いです。
私自身は、以前あった偏頭痛を、いつの間にか忘れていることに気づきました。刺されるような痛みがあったのに、です。怒りを定期的に出すようになった時期と重なっていますが、それが原因だと断定はできません。あくまで、私の体験です。
※個人の体験や感想であり、効果を約束するものではありません。
一人でできる、怒りの出し方
怒りを出すのは、相手にぶつけることではありません。誰もいないところで、自分一人でできます。

「ぶつけるのは抵抗がある」という方は、こちらもどうぞ。

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